ねこのわNaraのこと

わたしたちがめざす社会

ねこのわNaraは、「野良猫のいない社会」を目指します

この理想の社会に向けて、いまできることを一歩ずつ着実に歩を進めていきます。

そのために、「保護」と「繁殖制限」と「啓発活動」を三本柱として実施します。

これらの柱をそれぞれ実行しながら、人と動物の共生社会を目指していくことが最終目的です。

地球は決して人間だけの生活フィールドではありません。

多様な命がこの社会には存在して、それぞれがそれぞれの役割を果たすことで調和がとれるのだと信じています。

猫について知って欲しいこと

野良猫という種類の猫はいない

多くの人は「野良猫は野生の猫」だと思っていますが、実は、ほとんどの猫は「イエネコ(家猫)」です。

日本にいつ猫が住むようになったのかは、歴史的にははっきりとはしませんが、文献によると仏教の伝来とともに中国から入って来たのではないか、と言われています。また遺跡では弥生時代の遺骨に猫らしき骨が見つかっています。このように時期的に幅が広くはっきりとはしません。

しかし、現在日本にいる猫に関しては、人間と共に共生してきたイエネコという種類と、野生の猫では「イリオモテヤマネコ」と「ツシマヤマネコ」のみとされています。

つまり、野良猫といわれる外で暮らす猫も元をただせば人間と一緒に暮らしていたイエネコです。本来は人間とともに暮らさないと生きていけません。そして人間はねずみから食物を守ってくれる猫を重宝して共存してきました。

しかし人が飼うことを放棄し、外に遺棄してしまった猫の子孫が野良猫になっています。

私たちはすべての猫を本来の人間と共生する猫、お家猫にしていきたいと考えています。

お外で暮らす猫は気楽?

外で暮らす猫さんが自由にのんびりと生きている。というのは大きな間違いです。確かに自由であるかもしれませんがその分、大きなリスクがあります。

冬の寒い時も夏の暑い時、雨が降っても雪が降っても、屋根のないところで暮らしている子たちは我慢しなくてはなりません。ずぶ濡れになっている猫を見かけることもあります。

ご飯もいつも貰えるとは限りません。彼らは野生ではないので捕食することは本来の生き方ではありません。いつもお腹を空かせていると思って違いありません。

喉が渇いてお水を飲むのも、水溜まりしかありません。もしそこにたばこの吸い殻が落ちていたら命に関わります。

間違って道路に出てしまったら、車に轢かれる危険性もあります。こっちおいで言ってくる人間がすべていい人とは限りません。虐待されたり、殺されることもあります。

お家で暮らす猫さんの平均寿命は10年以上ですが、外の猫たちは3年から5年と言われています。

外で暮らす猫さんを増やさないために、TNR活動を行います。

外で暮らす猫の問題

外で暮らす猫ちゃんは人間にとってどのような問題があるのでしょうか?

糞尿の問題…外の猫たちにはトイレはありません。自分たちが決めた場所が決して人間にとっていい場所とは限りません。

夜鳴きの問題…発情期の外猫ちゃんは大きな声で鳴きます。しかしそれは決して嫌がらせではなく自然の摂理です。

繁殖能力の問題…猫の繁殖能力はすごく一度に5匹前後産むことになります。また1年間に2~3度妊娠することが可能です。

好き嫌いの問題…すべての人が猫を可愛いと思うわけではありません。

 

これらの問題を解決するために何をすればいいのか?

「餌を与えないでください」という立て看板や標語を見かけることがありますが本当にそうでしょうか?正確には「『無責任に』餌を与えないでください」が正しいのではないでしょうか。

餌を入れた容器をそのまま放置しておく。腐ってにおいがする。カラスやそのほかの動物が寄ってくる。などの問題が起こります。だから無責任な餌やりは慎んでください。

餌をあげる時は必ず「食べ終わるまで見届け、食べ終わったら後片付けをする」ようにしましょう。

また、餌をあげる目的をはっきりと持ってください。

・自分が保護して飼う。

・保護して不妊去勢手術をして地域ねことして面倒をみる。

・自分が保護して里親さんを募集する。

 

いのちの重みを考えて行動しましょう。

ねこのわNara」 代表・林映子 のご挨拶

皆様、ねこのわNaraのホームページをご覧いただきまして、ありがとうございます。

わたしは、いまから20年前に近隣で飼い主のいない猫のトラブルが発生したことをきっかけに、猫の保護活動に関わるようになりました。

それからたくさんの猫と出会い、心を搔きむしられるような悔しい思いもしましたが、本当に愛らしく純粋に生きる猫からたくさんの力をもらいました。

将来の夢は、2032年までに「のら猫のいない社会」を達成し、今までに出会った猫たちとの思い出話を綴りたいと思っています。

そのためには、残りの人生を猫たちのために一生懸命活動して捧げていきたいと思っています。

わたしのこの願いに共感いただける方はぜひ当団体と関わっていただき、ご一緒に「愛のある人と動物の共生社会」の構築に力を貸してください。

2024年8月

運営メンバー

2024年9月 譲渡会にて